◆エンタメだけじゃない!業界ごとの事例に学ぶVR活用方法まとめ

  • コラム

世界のVR市場を比較してみた

現在VRは世界的に注目を集めています。もちろん日本も例外ではなく、アトラクション施設で楽しめるゲーム系のVRをはじめ、スマートフォンや家庭用ゲーム機に繋いで楽しめるVRなど多種多様なVRが市場を賑わわせています。 VRビジネス調査報告書2018』によるとVRの認知度は87.6%まで及び、VRへの注目度は年々高まっています。しかしながら、VRを見たことがある人は21.2%、体験したことがある人は13.9%と体験者の数が増加するのはまだこれからでしょう。 実際に、世界中のAR/VR市場の総支出額は2017年で91.2億ドルでした。2018年には前年比95%増の178億ドル、2021年には1,593億ドルにまで成長すると予想されています。2016~2021年にかけての年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は98.8%にまで上る見込みとなっております。 世界市場AR・VR

世界的にはかなり進んでいる?VR市場急成長の理由

VR市場の大きさを国別に見ると、以下のようになります。
  • 第1位 アメリカ合衆国…$3.2billion(32億ドル)
  • 第2位 アジア(日本を除く)…$3billion (30億ドル)
  • 第3位 西ヨーロッパ…$2billion (20億ドル)
の順で市場規模が大きくなっております(2017年当時)。また、近々第2位であるアジア圏(日本を除く)がアメリカ合衆国を抜き、アメリカ合衆国が2020年にトップを取り戻すことが予想されております。 更に、西ヨーロッパは2021年にアジア(日本を除く)を抜き、2位に躍り出る見込みである。加えて、市場拡大の速さを見ると、2016-2021間ではカナダ(139.9%CAGR)、中央・東ヨーロッパ(113.5%CAGR)が100%を超える高い成長率を記録すると予想されております。 「日本を除くアジア地域」とありますがとりわけ中国の成長はめまぐるしくなっております。産業の予想に関しては諸説ありますが、中国が今後5年でCAGR80%を記録し、2021年で最大の市場になるのではとの見方もあります。 国内外の垣根が無くなりつつある昨今、海外の市場動向は重要なカギだと思います。オンラインでの売買を始めとしたインバウンド需要を狙いたくても、すでにECでのVR商品紹介が充実している海外と比較すると、VRの海外事業は苦戦を強いられるかもしれません。

日本は後進国?日本のVR市場を分析してみた

それでは、日本のAR/VR市場はどうでしょうか? 日本のAR/VR市場全体のCAGRは 36.5%に留まる見込みです。他国と比べると低いですが、成長はしていることが分かります。とりわけ、組立製造やプロセス製造分野での2017年~2021年のCAGRは70%と好調です。 では、海外と比較して日本でのAR/VR市場が遅れている要因は何でしょうか? 主に下記の3点にまとめられるかと思います。
  • 1. 日本は新IT導入が遅れる傾向にある(文化的な側面)
  • 2. 3Dデータを持つ企業が少ない(持っている企業はVR導入を始めている)
  • 3. スマホ用VRヘッドセットのシェアが小さく、VR市場全体の成長の素地がない
加えて、教育分野で普及出来ていないことがネックとなっております。 *3 世界的にはVRによる教育・トレーニングは非常にトレンドなので、日本にも取り入れられる可能性は大いにあります。今ですと他団体と差をつけて最先端をいくこともできます。 実際に中国ではVRを用いた教育がスタートしており、下記の参考URLではHTC Viveを活用した授業が紹介されています。干渉防止機能が実装されているなど、既に教育研修事業での知見も溜まりつつあるようです。 Chinese School Opens Full-Function VR Classrooms https://www.vrfocus.com/2017/10/chinese-school-opens-full-function-vr-classrooms/

今後のVR市場の展望について

日本が全体的に見てVR後進国とはいえ、現在最も人気のあるVRヘッドセット・PlayStation VRは日本のSonyが開発した製品です。下記の図のように、2017年第3四半期の売上台数は2位のOculus Riftを大きく離してPSVRが1位を記録しております。 VRという言語に頼らずに体験を共有できる技術は、日本から日本、日本から海外へのビジネスで有効なアプローチです。国内市場の予測は低水準ですが、海外に負けない積極的な活用を進めていくことで日本の市場はまだまだ拡大すると考えております。 弊社VR事業部でも、成長が伸び悩んでいる日本のVR市場を、海外に負けないようにサポートいたします。是非ご一緒に日本のVR市場を盛り上げていきましょう。   各Vrメーカーの売り上げ台数 図:各VRメーカーの売上台数*6
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