◆VR導入のためのコストは?メリット・デメリットについても解説

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Oct 10th, 2021

 

新しい生活様式やDX、5Gの登場など時代の変化とともにVR導入を進めている企業が近年は増えています。VRを導入した研修例では、VR空間で工事車両のシミュレーションを行うことによって事故のリスクを低下させるなどがあります。しかし、VRの有用性は理解していても、実際にVR導入を検討するとなると、必要なコストや得られる効果について詳しい情報が必要でしょう。ここでは、VR導入によるコストや効果、研修への導入のメリットまで解説します。

VR導入にかかる開発コストとは

VR導入のためのコストは、自社オリジナルの開発かパッケージのレンタルかなどにより大きく異なります。自社オリジナル開発なら費用は数百万円を超え、数千万円規模に至ることも少なくありません。

ここでは、弊社のセルフサービス製品である、VR 映像を教材化できるシステム「ファストVR」導入の場合についてご紹介しましょう。

自社オリジナル開発でも初期費用100万円を実現

企業のブランディング目的でVRコンテンツを作成する場合には、UI部分を自社オリジナルに用意するなどのカスタマイズが必要になるケースがほとんどです。VR作成を外部ベンダーに依頼すると、その都度費用がさらにかかってしまいますが、「ファストVR」の場合には、VR教材の作成やVRゴーグルへの教材データのインストールをお客様で簡単に行えるため、コスト面で大きな負担なくすませることができます。

そもそも「ファストVR」のコンセプトは、ファストフード感覚でVRコンテンツを素早く簡単に作成し、速やかにVR研修が開始できることにあります。そして、このコンセプトをもとに、VR導入の初期費用100万円と低価格設定が実現できたのです。現在も、低予算かつスピーディにVR教育を実践してみたいとするお客様のご要望に沿った商品を目指して日々開発を続けています。

弊社の「ファストVR」ならば、VR導入にかかる費用を大幅に節約できるとともに、人的コストも削減できるでしょう。

VR導入のメリットとデメリット

VR導入においても、メリットとデメリットがあります。

 

VR導入のメリット①疑似体験による高い学習効果

教育利用として、教室にいながら世界遺産や宇宙空間をVR空間で旅して回ったり、実際には不可能である人体内部に入り込んだ視点での体験をしたりといったことが可能となります。

また、企業のVR研修はすでに多くのところで実施されています。例えば、工事現場の重機の扱いなど、実地では危険性の高いものもあります。VR研修ならば、事故や労災を避けつつ技能を習得させることが可能です。

VR空間内で工事車両の操作を体験できるようにツール開発した株式会社きんでん様では、受講生が自身による車両の誤操作で起こる災害を疑似体験できるようにしています。特に、複数人で連携して作業にあたる配電工事の安全教育、危険感受性向上を目的としたVR教育では、高所作業車操作者だけではなく、作業指揮者、被災者の役割を担当する3名がそれぞれの立場で同じ災害を体験できるようにしてあり、高い学習効果を得ています。

 

VR導入のメリット②模型よりも圧倒的に繊細な表現が可能

VRは、より繊細な動きを表現することが可能な点において、模型よりも優れているといえるでしょう。特に精密な機械を使う現場にとって、VR導入は企業研修において必須となってくるかもしれません。

 

VR導入のデメリット①初期導入費用の高さ

VR教育・VR研修のデメリットとして、真っ先に挙がるのはVR導入費用の高さです。安価なVRゴーグルも登場してはいますが、それでも1台数万円程度はかかります。

本格的なVR研修を行うためには、触覚などの再現が必要なこともあります。VRゴーグルなどの付属品を含めて必要台数購入するとなると、案件によっては数百万円を軽く超える金額となることもあります。

さらに、特定の現場をVR空間内に再現する必要がある場合などは、オリジナルの3Dモデリングや360度動画の撮影を行う必要もありますので、機材以上に制作費用がかかります。

しかし、教育コンテンツを一度制作してしまえば、半永久的に使うことができるため、長期的には費用対効果の高い投資といえます。

また、現場の見学や実習をするためには研修の都度、人件費や時間を大きく消費しますので、そのような観点からもVR導入のコストを検討するとよいでしょう。

 

VR導入のデメリット②業務知識が吸収しにくい

VR研修では機械の操作など現場のリアリティある演出を体験できますが、専門用語等を覚えるなどには最適とはいえないでしょう。

したがって、VR研修を行う場合には、別途、座学での研修も時間を設ける必要があるかもしれません。例えば、工場での精密機械の操作を研修するならば、VRで操作を疑似体験できるため、操作技術の習得に効果的です。しかし、実際に業務をこなしていくうえで重要なポイントはVRゴーグルによるシミュレーションだけでは伝えきれない可能性があります。座学でもマニュアルを作成して業務知識を教えていく必要があるでしょう。

   

VR導入までの期間

VR導入までの期間は、研修内容にもよりますが、VRは仮想空間の中で、どのくらい自由に動けるかという自由度によって2つのタイプに分けられており、VRのタイプにもよっても必要な導入期間は異なります。

定位置視聴(3DoF)と呼ばれているタイプでは、頭や首を動かして、仮想空間を360度、見渡すことが可能です。ウォークスルー(6DoF)タイプは、頭や首の動きだけではなく、体全体の動きを認識するので、仮想空間内を移動しながら体験することが可能です。

定位置視聴(3DoF)タイプはウォークスルー(6DoF)タイプに比べて、機能が少ないため、一般的にはウォークスルー(6DoF)よりも安価であり、導入までの期間も短いと考えられます。

また、VRコンテンツの制作方法も導入期間に関わってきます。

空間を撮影するだけの場合には、開発内容の決定から公開まで短期間で実施できるサービスが多いようです。しかし、3DCGでゼロから空間を作り上げる場合には、空間デザインのすり合わせ等の手順も必要となり、相応の期間がかかります。

ベンダーに発注する場合は、コンテンツの開発に少なくとも1.5カ月、長い場合には1年ほどかかる場合があると考えておきましょう。

VR導入のおおまかな流れ

VR制作会社に問い合わせしたのち、以下のような流れで進むことが多いでしょう。

  1. 仕様検討
  2. 見積り
  3. 契約
  4. VRコンテンツ開発
  5. 納品

研修目的に適したVR機器とコンテンツを入手するためには、仕様の検討が最も重要です。しかし、自社に最適なものの案出は容易ではないこともあります。弊社では、現場における課題、ニーズからだけにとどまらず、経営者の目線から見ても、最も効果的な仕様をご提案するコンサルティングも承っております。

VR導入による企業研修の効果

安全教育や社内研修などにおいて、人的コストや物理的制約で現実では難しい研修も、VR導入により実践的な研修が実現できます。

座学では得られないリアリティにより、より学習効果が高いことがVR研修の効果といえるでしょう。さらに、VRの真新しさによる楽しみが学習意欲を高める点もVR研修の効果として無視できないでしょう。意欲的に取り組んでもらってこそ、習得してもらえるものも大きくなります。また、VRで実際の自分の仕事環境をイメージすることができるため、実際の業務についたときにもスムーズにスタートしてもらえるでしょう。

VR導入で実践的な教育と研修をしよう

VRの導入により、社員の研修をより実践的に、よりコストに見合ったものにすることが可能です。特に安全面を確保したいなど災害の疑似体験にはVR導入が最適な手段となるでしょう。

現在、VR導入を検討しているならば、弊社のソリューション「ファストVR」の導入検討をおすすめします。初期費用は100万円と、コスト面でのハードルが低く設定されています。

詳しくは、「XR(VR/AR/MR)でビジネスの未来を切り拓く」もご覧ください。

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